小悪魔な彼女
「あ、噂で聞いたんだけどさー」
隣では歩が次の授業の宿題をしながら、私を横目で見る。
「琉唯と横山くんって仲良いいんでしょ?」
歩の言葉を聞いた途端、持っていた手鏡を落とした私。
慌てて割れていないか確認する。
気に入ってる鏡だから割れてなくてよかった。
「……どうしたらそんなふうに見えちゃうかなぁ…」
歩に言い返しながら、手鏡を持ち直して手櫛で髪を整える。
すると、鏡に映った会長の姿。
しかもこっちを見てる。
鏡越しに目が合った私にニコッと会長は微笑んだ。
「ほらー!やっぱりね!!」