小悪魔な彼女

悪魔が腰掛けたソファーがゆっくり大きく沈む。



「―…で？琉唯ちゃんは何しに来たの？」



顔は微笑んでるけど、全てを見透かすような目。


…私の罠に簡単にひっかかるような奴じゃないってわかってるけどね。



「……何のこと？ただ単純にお見舞いに来ただけだよ？」


「そう？琉唯ちゃんって侮れないからさ。」



負けず劣らずの私たち。


誰から見てもすごい量の火花が散れて見えると思う。



「でも元気そうで―…」


「ま、熱がないこともないけど…琉唯ちゃんを試したんだよ？」



私の言葉を遮って、意地悪く笑ったコイツの顔は―…まさに悪魔。



その悪魔に、腕を強く引かれた私は黒いソファーの上。


――…つまり悪魔の膝の上に倒れ込んだ。




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