小悪魔な彼女
「…ちょっと!あんた、最低!!」
………やばい
そう思った時には、もう遅かった。
目の前の悪魔は満足そうに勝ち誇った笑みを浮かべている。
「―…やーっと本性出したね、琉唯ちゃん♪我慢は体に良くないよ?」
「…っ////うるさい、ガリ勉!!」
むかつく…むかつく
コイツのこの顔が大嫌い。
メガネの奥にある黒い瞳がじっくりと私の顔を見る。
そして―…手が私の髪を撫でる。
髪を指に絡めて遊ぶ悪魔の顔に寒気がした。
「―…ちょっ…やめてよ!!離せ、悪魔!!」
「小悪魔って言われてるけど、倉永琉唯もたいしたことないよね…。」
真っ黒になった私の視界。
―…唇には、柔らかい何かが。
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