AfterStory~彼女と彼の話~
2月14日、日曜日。
遂にバレンタイン当日だ。
バックに海斗さんへのチョコを入れ、宇ノ島へ向けて走る電車に揺られながら、外の景色を眺める。
生憎の曇り空で、雲1つない晴天なら海が綺麗に見えたのになぁ。
『宇ノ島駅~、宇ノ島駅に到着です』
改札を出ると、人混みから外れた所にある自販機の側に海斗さんがいた。
「海斗さん、お待たせしました」
「ついさっき着いたから、そんなに待っていない。行くか」
「はい!」
手を握って、海斗さんの家に向かう。
「明日も早いんですよね?」
「まぁ…、早いのは慣れてる。なかなか時間が取れなくて、すまん」
「海斗さんの仕事は解ってますし、こうして会えるだけでも嬉しいですよ」
初めて海斗さんに会った時はどこか距離を置いているように見えて、それには理由があって、海斗さんのお父さんが漁師で、なかなか家に戻ってこないことから両親は離婚し、それによって恋愛に対しては嫌なイメージがあったみたい。
でも私は漁師であっても、それが海斗さんの生き方だし、海斗さんらしくいてくれるのであれば、会えるだけでも嬉しいから、負い目に感じて欲しくない。
ただ、目の下にクマが出来てるのをみると、疲れが相当あって、チョコの甘さで少しでも解れるといいな。
「麻衣ちゃん、いらっしゃい」
「ヒデ子婆ちゃん、こんにちわ」
海斗さんとヒデ子婆ちゃんが住む家に着くと、ヒデ子婆ちゃんが玄関先で出迎えてくれた。
「私がいてもいいのかい?」
「いいんですよ。私も久しぶりにヒデ子婆ちゃんのお料理が食べたいんです」
「ありがとうねぇ」
ヒデ子婆ちゃんは太陽のように微笑み、私も一緒に笑う。
海斗さんと過ごすとき、いつもヒデ子婆ちゃんは気を使わせて家をでていくのだけれど、負担をかけちゃうし、ヒデ子婆ちゃんと過ごすのは好きだから、今年のバレンタインは3人で過ごすことを提案したのだ。
遂にバレンタイン当日だ。
バックに海斗さんへのチョコを入れ、宇ノ島へ向けて走る電車に揺られながら、外の景色を眺める。
生憎の曇り空で、雲1つない晴天なら海が綺麗に見えたのになぁ。
『宇ノ島駅~、宇ノ島駅に到着です』
改札を出ると、人混みから外れた所にある自販機の側に海斗さんがいた。
「海斗さん、お待たせしました」
「ついさっき着いたから、そんなに待っていない。行くか」
「はい!」
手を握って、海斗さんの家に向かう。
「明日も早いんですよね?」
「まぁ…、早いのは慣れてる。なかなか時間が取れなくて、すまん」
「海斗さんの仕事は解ってますし、こうして会えるだけでも嬉しいですよ」
初めて海斗さんに会った時はどこか距離を置いているように見えて、それには理由があって、海斗さんのお父さんが漁師で、なかなか家に戻ってこないことから両親は離婚し、それによって恋愛に対しては嫌なイメージがあったみたい。
でも私は漁師であっても、それが海斗さんの生き方だし、海斗さんらしくいてくれるのであれば、会えるだけでも嬉しいから、負い目に感じて欲しくない。
ただ、目の下にクマが出来てるのをみると、疲れが相当あって、チョコの甘さで少しでも解れるといいな。
「麻衣ちゃん、いらっしゃい」
「ヒデ子婆ちゃん、こんにちわ」
海斗さんとヒデ子婆ちゃんが住む家に着くと、ヒデ子婆ちゃんが玄関先で出迎えてくれた。
「私がいてもいいのかい?」
「いいんですよ。私も久しぶりにヒデ子婆ちゃんのお料理が食べたいんです」
「ありがとうねぇ」
ヒデ子婆ちゃんは太陽のように微笑み、私も一緒に笑う。
海斗さんと過ごすとき、いつもヒデ子婆ちゃんは気を使わせて家をでていくのだけれど、負担をかけちゃうし、ヒデ子婆ちゃんと過ごすのは好きだから、今年のバレンタインは3人で過ごすことを提案したのだ。