AfterStory~彼女と彼の話~
├愛の癒し(東雲沙紀×南山彰の場合)
愛の癒しを貴方に―…
side東雲沙紀
「お先に失礼します」
「夜勤、ごくろうさん」
生活安全課の丸田課長に挨拶をして部屋を出て廊下を歩くと、窓から見える空は白くて、もうすぐ朝を迎えようとしている。
久しぶりの夜勤をすると調書を作る時、睡魔で視界が何度ぼやけていたか。
「ふぁ…」
「こんなところで、バカでかい口を開けんなよ」
背後から声をかけられたので振り向けば、B警察署刑事課の刑事で恋人である彰がいた。
「あき―…、こっちは夜勤明けで眠たいからしょうがないじゃない」
「だからって、こんな場所で口をあけることはねぇだろ」
つい名前で言い返そうになったのを堪えて反論するも、当の彰は呆れかえっている。
B警察署内で私たちが恋人同士なのを知っているのはごく僅かな人たちしかいないので、署内で出会ったときは"警察学校同期で会えば口喧嘩をする仲"として振る舞っているのだ。
side東雲沙紀
「お先に失礼します」
「夜勤、ごくろうさん」
生活安全課の丸田課長に挨拶をして部屋を出て廊下を歩くと、窓から見える空は白くて、もうすぐ朝を迎えようとしている。
久しぶりの夜勤をすると調書を作る時、睡魔で視界が何度ぼやけていたか。
「ふぁ…」
「こんなところで、バカでかい口を開けんなよ」
背後から声をかけられたので振り向けば、B警察署刑事課の刑事で恋人である彰がいた。
「あき―…、こっちは夜勤明けで眠たいからしょうがないじゃない」
「だからって、こんな場所で口をあけることはねぇだろ」
つい名前で言い返そうになったのを堪えて反論するも、当の彰は呆れかえっている。
B警察署内で私たちが恋人同士なのを知っているのはごく僅かな人たちしかいないので、署内で出会ったときは"警察学校同期で会えば口喧嘩をする仲"として振る舞っているのだ。