AfterStory~彼女と彼の話~
小鳥同士がじゃれあうように小さく唇を触れ合うキスをすれば、時に深みをまして幸雄さんにリードをされるように熱を絡ませて大人のキスをしたり。
唇を離すと、私を見上げる幸雄さんの瞳は熱を帯びていた。
「向こうに行こう?」
「……シャワーがまだ…」
「ごめん、待てない」
「あっ…」
幸雄さんの手に引かれて足早にベッドに向かうと、組み敷かれ、幸雄さんは唇を重ねながら私の服の裾に手を差し込んできた。
こんなに余裕がない幸雄さんは初めてで、内心戸惑ってしまい、少し待ったをかけるように幸雄さんの胸を叩く。
「んー、んー」
唇をパッと離すと、幸雄さんは差し込んだ手を元に戻して身体を起こす。
「……ごめん」
さっきまで熱を帯びていた表情から一変、申し訳なさそうな表情をして、私も起き上がって服を整えた。
「俺って、がっつきすぎだね」
「そんなことは…」
「買い物したり、美空が料理をしている姿を見てさ、このまま帰るのが寂しいなって。でも、美空の気持ちも聞かないでだらだら居座るわけにもいかないし、頭の中でいろいろ考えて、やっぱり美空と過ごしたいって気持ちが強くなったんだ」
幸雄さんがそう思っていたなんて、とても嬉しいな。
お互いのことを思いあって遠慮がちになることもあるけれど、正直に伝えていかなくちゃ。
「私も我が儘1つ、いいですか?」
「いいよ」
「続きを…、さっきの続きをして下さい」
「……分かった」
私は顔を赤く染めながら幸雄さんの白シャツの裾をキュッと握り自分の気持ちを伝えると、ゆっくりとベッドに押し倒された。
「んっ…」
頭を撫でられてるような気がして重い瞼をあげると、私はベッドに横になったまま掛布団をかけられていて、幸雄さんはベッドには入らずにすぐ側に座って私の頭を撫でていた。
「おはよう」
「おはようございます…」
掠れた声で返事をする。
これは風邪を引いたわけじゃなくて、何度も声を出してしまったからであって。
「勝手にキッチン使わせて貰ったけど、もうすぐコーヒーが出来るよ」
「ありがとうございます」
「起きれる?」
「大丈夫です」
掛布団をたくしあげて肌を隠しながら起き、ふあぁっと欠伸をする。
「おはよう」
「おはようございます」
おはようのキスを交わし、私も着替え始める。
幸雄さんは下はデニムで上は白シャツだけどインナーを着ていないから素肌が見えていて、その姿にドキッとした。
ファッション部の編集長のもう1つの姿をみれるなんて、恋人の特権だよなぁ。
幸雄さんはキッチンに向かうと、ヤカンからコップ2つにお湯を注いで、コップをお盆にのせて此方にきて、ローテーブルにお盆を置いた。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
私はベッドから出てローテーブルの側に座り、幸雄さんもローテーブルの側に座る。
コーヒーを飲むと、ほろ苦さで眠たい頭が目覚めてきた。
「明日から仕事だね」
「社会人としては辛い現実ですよね」
「確かに」
何年も社会人として働いていると、この短い休みの貴重さが分かってくる。
「また2人で出掛けたいです」
それでも、ちょっとした我が儘を言ってみる。
「俺も。仕事は大事だけど、美空との時間も大切にしていきたいから、此からはランチだけじゃなくてこうして行き来しよう?」
「はい!」
「約束」
「約束ですね」
私たちは微笑みあい、身を乗り出してテーブル越しで、約束のキスをしたのだった。
【星野美空sideおわり】
お次は水瀬編集長目線→
唇を離すと、私を見上げる幸雄さんの瞳は熱を帯びていた。
「向こうに行こう?」
「……シャワーがまだ…」
「ごめん、待てない」
「あっ…」
幸雄さんの手に引かれて足早にベッドに向かうと、組み敷かれ、幸雄さんは唇を重ねながら私の服の裾に手を差し込んできた。
こんなに余裕がない幸雄さんは初めてで、内心戸惑ってしまい、少し待ったをかけるように幸雄さんの胸を叩く。
「んー、んー」
唇をパッと離すと、幸雄さんは差し込んだ手を元に戻して身体を起こす。
「……ごめん」
さっきまで熱を帯びていた表情から一変、申し訳なさそうな表情をして、私も起き上がって服を整えた。
「俺って、がっつきすぎだね」
「そんなことは…」
「買い物したり、美空が料理をしている姿を見てさ、このまま帰るのが寂しいなって。でも、美空の気持ちも聞かないでだらだら居座るわけにもいかないし、頭の中でいろいろ考えて、やっぱり美空と過ごしたいって気持ちが強くなったんだ」
幸雄さんがそう思っていたなんて、とても嬉しいな。
お互いのことを思いあって遠慮がちになることもあるけれど、正直に伝えていかなくちゃ。
「私も我が儘1つ、いいですか?」
「いいよ」
「続きを…、さっきの続きをして下さい」
「……分かった」
私は顔を赤く染めながら幸雄さんの白シャツの裾をキュッと握り自分の気持ちを伝えると、ゆっくりとベッドに押し倒された。
「んっ…」
頭を撫でられてるような気がして重い瞼をあげると、私はベッドに横になったまま掛布団をかけられていて、幸雄さんはベッドには入らずにすぐ側に座って私の頭を撫でていた。
「おはよう」
「おはようございます…」
掠れた声で返事をする。
これは風邪を引いたわけじゃなくて、何度も声を出してしまったからであって。
「勝手にキッチン使わせて貰ったけど、もうすぐコーヒーが出来るよ」
「ありがとうございます」
「起きれる?」
「大丈夫です」
掛布団をたくしあげて肌を隠しながら起き、ふあぁっと欠伸をする。
「おはよう」
「おはようございます」
おはようのキスを交わし、私も着替え始める。
幸雄さんは下はデニムで上は白シャツだけどインナーを着ていないから素肌が見えていて、その姿にドキッとした。
ファッション部の編集長のもう1つの姿をみれるなんて、恋人の特権だよなぁ。
幸雄さんはキッチンに向かうと、ヤカンからコップ2つにお湯を注いで、コップをお盆にのせて此方にきて、ローテーブルにお盆を置いた。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
私はベッドから出てローテーブルの側に座り、幸雄さんもローテーブルの側に座る。
コーヒーを飲むと、ほろ苦さで眠たい頭が目覚めてきた。
「明日から仕事だね」
「社会人としては辛い現実ですよね」
「確かに」
何年も社会人として働いていると、この短い休みの貴重さが分かってくる。
「また2人で出掛けたいです」
それでも、ちょっとした我が儘を言ってみる。
「俺も。仕事は大事だけど、美空との時間も大切にしていきたいから、此からはランチだけじゃなくてこうして行き来しよう?」
「はい!」
「約束」
「約束ですね」
私たちは微笑みあい、身を乗り出してテーブル越しで、約束のキスをしたのだった。
【星野美空sideおわり】
お次は水瀬編集長目線→