AfterStory~彼女と彼の話~
「ん~」
意識が戻ると右隣で幸雄さんが寝ていて、窓の外に目を向けるとまだ雨が降っていた。
起こさないように左手で幸雄さんの前髪をそっとどかして、幸雄さんの寝顔をじぃっと見つめる。
ずっと遅くまで仕事をしているから睡眠時間が少ない筈なのに、こうして私と会う時間を作ってくれるのが嬉しいな。
次いつ部屋に来れるなんて考えちゃっていたら罰があたるかもしれないし、こういう我が儘なことを言っちゃうと幸雄さんに負担になっちゃうよね。
私に出来ることは限られているから、それを精一杯こなしていこう。
「大好きです」
さっき言えなかった気持ちを伝える。
「俺も大好きだよ」
幸雄さんの目がぱちっと開いた。
「お、起きていたんですか?」
「んー、前髪を触られたときに」
幸雄さんはにやっと笑う。
うわ…、聞かれていたのはとても恥ずかしい。
「寝たふりは反則です」
「ご免、ご免」
むくれながら言うと、幸雄さんは謝って、そして私の首元に顔を埋めると首に小さな痛みが走る。
「んっ」
「ご飯は明日の朝でいい?」
「……」
耳元で囁かれたお願いに断る理由なんて無いから、無言で幸雄さんの背中に腕をまわして、それを返事として示す。
そして、また私たちの艶やかな声とベットの軋む音は雨音に交り始めたのだった。
【星野美空×水瀬幸雄の場合】終わり
2016/6/27up
→お次は東雲沙紀×南山彰の場合へ
意識が戻ると右隣で幸雄さんが寝ていて、窓の外に目を向けるとまだ雨が降っていた。
起こさないように左手で幸雄さんの前髪をそっとどかして、幸雄さんの寝顔をじぃっと見つめる。
ずっと遅くまで仕事をしているから睡眠時間が少ない筈なのに、こうして私と会う時間を作ってくれるのが嬉しいな。
次いつ部屋に来れるなんて考えちゃっていたら罰があたるかもしれないし、こういう我が儘なことを言っちゃうと幸雄さんに負担になっちゃうよね。
私に出来ることは限られているから、それを精一杯こなしていこう。
「大好きです」
さっき言えなかった気持ちを伝える。
「俺も大好きだよ」
幸雄さんの目がぱちっと開いた。
「お、起きていたんですか?」
「んー、前髪を触られたときに」
幸雄さんはにやっと笑う。
うわ…、聞かれていたのはとても恥ずかしい。
「寝たふりは反則です」
「ご免、ご免」
むくれながら言うと、幸雄さんは謝って、そして私の首元に顔を埋めると首に小さな痛みが走る。
「んっ」
「ご飯は明日の朝でいい?」
「……」
耳元で囁かれたお願いに断る理由なんて無いから、無言で幸雄さんの背中に腕をまわして、それを返事として示す。
そして、また私たちの艶やかな声とベットの軋む音は雨音に交り始めたのだった。
【星野美空×水瀬幸雄の場合】終わり
2016/6/27up
→お次は東雲沙紀×南山彰の場合へ