AfterStory~彼女と彼の話~
大守さんから出された定食を食べると、いつ食べても食材の鮮度がよくて、噛むたびに美味しくて箸が進む。
俺たちはあっという間に食べ終わり、お茶をだしてもらいまた話をする。
「っくしゅ」
「お前も風邪か?」
「んー、残業続きだし、帰るときは風が冷たいし寒くてしょうがない」
水瀬は鼻をすすり、鞄からティッシュを取り出して鼻をかむ。
「弟も風邪引いたって言うし、流行ってんだな」
「姫川の弟さんって、宇ノ島の海の家にいたよね」
「ああ。普段は漁師をしてる」
四つ葉出版社の季刊を作るときに、海斗たちが住む宇ノ島エリアを選んだが、まさかそこで九条が海斗に出会って、付き合うまでになるとは思わなかったな。
「……ご免」
「何が?」
「その…、九条と弟さんのことをさ……」
水瀬は申し訳なさそうに、謝る。
俺が九条が入社した時から想いを寄せていたのを水瀬は知ってるし、ファッション部にいた九条をタウン情報部に異動させて安心しきってたら、季刊をきっかけに海斗に出会い、海斗を選んだことは九条が決めたことだから、俺は気持ちの区切りをつけた。
水瀬的には、九条を俺の所に異動させたことを何か責任を感じているかもしれない。
「お前が気にするな。ちゃんと気持ちは区切ってる」
「でもさ…」
「俺もお前みたいに、一発くらいは海斗を殴っておけば良かったかもな」
「九条が反撃するかもよ?」
「俺たち、おっかねー女ばかりに惚れるな」
「かもね」
この日は久しぶりに笑ったような気がした。
俺たちはあっという間に食べ終わり、お茶をだしてもらいまた話をする。
「っくしゅ」
「お前も風邪か?」
「んー、残業続きだし、帰るときは風が冷たいし寒くてしょうがない」
水瀬は鼻をすすり、鞄からティッシュを取り出して鼻をかむ。
「弟も風邪引いたって言うし、流行ってんだな」
「姫川の弟さんって、宇ノ島の海の家にいたよね」
「ああ。普段は漁師をしてる」
四つ葉出版社の季刊を作るときに、海斗たちが住む宇ノ島エリアを選んだが、まさかそこで九条が海斗に出会って、付き合うまでになるとは思わなかったな。
「……ご免」
「何が?」
「その…、九条と弟さんのことをさ……」
水瀬は申し訳なさそうに、謝る。
俺が九条が入社した時から想いを寄せていたのを水瀬は知ってるし、ファッション部にいた九条をタウン情報部に異動させて安心しきってたら、季刊をきっかけに海斗に出会い、海斗を選んだことは九条が決めたことだから、俺は気持ちの区切りをつけた。
水瀬的には、九条を俺の所に異動させたことを何か責任を感じているかもしれない。
「お前が気にするな。ちゃんと気持ちは区切ってる」
「でもさ…」
「俺もお前みたいに、一発くらいは海斗を殴っておけば良かったかもな」
「九条が反撃するかもよ?」
「俺たち、おっかねー女ばかりに惚れるな」
「かもね」
この日は久しぶりに笑ったような気がした。