AfterStory~彼女と彼の話~
「ご飯、美味しかったです」
「ありがとう」
「ひっく…」
先輩は酔いつぶれて、床で気持ち良さそうに寝ている。
「俺、帰ります」
「そうね。また来てね」
俺は靴を履き、雑貨屋に通じるドアを開けて店の中を通ると、ある商品に目がとまり、立ち止まる。
「それね、もうすぐバレンタインだから、ラッピング用のシールや袋を仕入れているの」
俺の隣で奥さんが商品を説明してくれた。
「最近は男の人もこういうのを買っていくのよ」
奥さんがミニサイズの花束を手に取って、俺に見せる。
「男が贈るんですか?」
「海外のバレンタインってね、男女のカップルが贈りあうのよ」
「そうなんだ…」
そんな風習があるなんて、初めて知った。
(いつも麻衣に来てもらってばっかりでいるから、俺も何かしなければな)
そういえば麻衣に贈り物をするなんて初めてだし、花を贈るなんて恥ずかしい気もするな。
「麻衣は喜んでくれるのだろうか」
「喜ぶに決まってるわ。私が保証する!」
奥さんが自信満々に言うので、それが一押しになり、花束を贈ることに決めた。
バレンタイン当日の朝に花束を買いに来ると奥さんに約束し、後は当日を待つだけになる。
家に帰り、布団に寝転がった。
花なんて小さい頃に母親にカーネーションを贈ったことしかないけど、それは家族だから恥ずかしくない。
でも麻衣は俺にとって大切な恋人だから、気持ちが違う。
「ふぅ…」
こんな緊張をするのは初めてだから戸惑うし、ちゃんと目を見て渡せる自信ないが、贈ると決めたからには、やる。
きっと緊張した顔をしながら麻衣に花束を渡すのだろうと想像しながら、バレンタイン当日を待つのだった。
あんたの笑顔を見たいから、愛を込めて贈るよ
愛を込めた言葉も…
2015/2/3up
【佐々原海斗side終わり】
「ありがとう」
「ひっく…」
先輩は酔いつぶれて、床で気持ち良さそうに寝ている。
「俺、帰ります」
「そうね。また来てね」
俺は靴を履き、雑貨屋に通じるドアを開けて店の中を通ると、ある商品に目がとまり、立ち止まる。
「それね、もうすぐバレンタインだから、ラッピング用のシールや袋を仕入れているの」
俺の隣で奥さんが商品を説明してくれた。
「最近は男の人もこういうのを買っていくのよ」
奥さんがミニサイズの花束を手に取って、俺に見せる。
「男が贈るんですか?」
「海外のバレンタインってね、男女のカップルが贈りあうのよ」
「そうなんだ…」
そんな風習があるなんて、初めて知った。
(いつも麻衣に来てもらってばっかりでいるから、俺も何かしなければな)
そういえば麻衣に贈り物をするなんて初めてだし、花を贈るなんて恥ずかしい気もするな。
「麻衣は喜んでくれるのだろうか」
「喜ぶに決まってるわ。私が保証する!」
奥さんが自信満々に言うので、それが一押しになり、花束を贈ることに決めた。
バレンタイン当日の朝に花束を買いに来ると奥さんに約束し、後は当日を待つだけになる。
家に帰り、布団に寝転がった。
花なんて小さい頃に母親にカーネーションを贈ったことしかないけど、それは家族だから恥ずかしくない。
でも麻衣は俺にとって大切な恋人だから、気持ちが違う。
「ふぅ…」
こんな緊張をするのは初めてだから戸惑うし、ちゃんと目を見て渡せる自信ないが、贈ると決めたからには、やる。
きっと緊張した顔をしながら麻衣に花束を渡すのだろうと想像しながら、バレンタイン当日を待つのだった。
あんたの笑顔を見たいから、愛を込めて贈るよ
愛を込めた言葉も…
2015/2/3up
【佐々原海斗side終わり】