AfterStory~彼女と彼の話~
「怖いか?」
「ちょっと…」
お互い高校生じゃない、30歳のいい大人なんだからと思うけど、南山に満足してもらえるのだろうか、自分がどうなってしまうのかと想像も出来ないから今までそういう雰囲気は避けていた。
南山は私を起き上がらせると、そっと抱き締めた。
「がっつくなんてカッコ悪いな。怖い思いをさせて、ごめん」
「そんな!」
腕をほどいて南山の顔を見ると、いつものような自信たっぷりな時とは違って切なさを含んでいる。
「でも、俺は沙紀が欲しい。心も体も全部だ。チョコなんていらない。欲しいのは沙紀だけだ」
「彰…」
(私って馬鹿だ)
こんなにもみな…彰が想っているのに傷つけてしまって、なんてことをしてしまったんだろうか。
そう思うと胸が痛くて、愛しくて、涙が頬を伝い、彰は右手の人差し指の背で私の涙を拭う。
「沙紀、優しくするから、俺を信じて」
「うん」
約束のキスの味は涙でしょっぱくて、さっきのチョコとアルコールの大人味とは違う。
「俺の部屋に行くぞ」
「……」
私が黙って頷くと、彰は私の手を取って立ち上がり、2人で足早にベッドルームに行った。
広いベッドになだれ込み、ゆっくりと服を脱がされていき、彰も同じように脱いでいく。
「傷が…」
彰の腕や胸に小さな傷が沢山あるのが視界に入った。
「ああ。揉み合ったりしてると、たまに相手の反撃にあう」
本人は刑事をやってるとこうだし、何よりも勲章だと言ってるけど、こんなに危険が身近にあるのに彰は頑張っているんだと思うと誇らしくて、私は彰の腕にある傷にそっとキスをした。
「沙紀、どうした?」
「んー、こんなにも危険があるのに頑張っている彰が素敵だなって」
「俺はもともとデキル奴だから、当たり前」
いつものように自信たっぷりな彰のどや顔にクスッと笑い、さっきまでの緊張が解けていく。
「無理な時は言って」
「大丈夫だから、私を全部彰にあげる」
彰はフッと笑い、体を寄せてきた。
「ちょっと…」
お互い高校生じゃない、30歳のいい大人なんだからと思うけど、南山に満足してもらえるのだろうか、自分がどうなってしまうのかと想像も出来ないから今までそういう雰囲気は避けていた。
南山は私を起き上がらせると、そっと抱き締めた。
「がっつくなんてカッコ悪いな。怖い思いをさせて、ごめん」
「そんな!」
腕をほどいて南山の顔を見ると、いつものような自信たっぷりな時とは違って切なさを含んでいる。
「でも、俺は沙紀が欲しい。心も体も全部だ。チョコなんていらない。欲しいのは沙紀だけだ」
「彰…」
(私って馬鹿だ)
こんなにもみな…彰が想っているのに傷つけてしまって、なんてことをしてしまったんだろうか。
そう思うと胸が痛くて、愛しくて、涙が頬を伝い、彰は右手の人差し指の背で私の涙を拭う。
「沙紀、優しくするから、俺を信じて」
「うん」
約束のキスの味は涙でしょっぱくて、さっきのチョコとアルコールの大人味とは違う。
「俺の部屋に行くぞ」
「……」
私が黙って頷くと、彰は私の手を取って立ち上がり、2人で足早にベッドルームに行った。
広いベッドになだれ込み、ゆっくりと服を脱がされていき、彰も同じように脱いでいく。
「傷が…」
彰の腕や胸に小さな傷が沢山あるのが視界に入った。
「ああ。揉み合ったりしてると、たまに相手の反撃にあう」
本人は刑事をやってるとこうだし、何よりも勲章だと言ってるけど、こんなに危険が身近にあるのに彰は頑張っているんだと思うと誇らしくて、私は彰の腕にある傷にそっとキスをした。
「沙紀、どうした?」
「んー、こんなにも危険があるのに頑張っている彰が素敵だなって」
「俺はもともとデキル奴だから、当たり前」
いつものように自信たっぷりな彰のどや顔にクスッと笑い、さっきまでの緊張が解けていく。
「無理な時は言って」
「大丈夫だから、私を全部彰にあげる」
彰はフッと笑い、体を寄せてきた。