万年貧血女2      〜アゲハ、恋の行方〜
「なんだ貧血かよ…大袈裟な」

ヤマさんは、憮然とした顔してる。

「貧血って言ってもこの子には重大な問題かもしれませんよ」

「したらOちゃん、この子の目の覚めるまでおっちゃればいいやろ…俺は事件を追うけん」

「ちょ、ちょっとヤマさん…僕を置いてくつもりですか?」

「ん…んん〜ん」

二人の会話がうるさかったせいか目が覚めちゃった。

「おっ、お嬢さん目が覚めたか…」

若い男が、あたしの顔を覗き込んで来た。
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