万年貧血女2      〜アゲハ、恋の行方〜
「危ないなぁ…周りよぉ見らんと…」

女の子の声…

「嘘…俺の完璧シュート当たらんかったと?」

おどおどと顔を上げた多々良が聞くと彼女は、左手の上でボールを転がしながら

「まぁまぁいいシュートやったけど…ちょっと素直すぎかな?」

なんて言いながら近寄って来た。

「お、お前どっかで会った事無いか?」

ビビりながら口を開く多々良…まさかコイツのシュートを片手で止める女が普段散々バカにしとるあたしだって気付かんやろ。
< 35 / 48 >

この作品をシェア

pagetop