君のため

「お兄ちゃん!!」

いきなりかこが抱きついてきた。

これはかなりラッキーだ。

かこが言うには

翔樹が女とヤってるらしい。

正直どうでもいい。

でも俺は見てしまった。

かこの目に浮かぶ涙と腫れた目を。

俺はわかった。

かこは翔樹のことが好きなんだ、と。

俺はそのとき、翔樹に嫉妬した。

俺はこんなにかこのことが好きなのに

かこは翔樹のことが好き。

たぶん翔樹もかこのことが好きだろう。

なのにかこを置いておいて他の女とヤってる。

その現実が嫌だった。

俺はかこを無理やり自分の部屋に連れてきた。

かこが上目遣いで俺を見てくる。

ついに俺の理性は飛んだ。

嫌がるかこを押し付け、深い、深いキスをした。

たまに漏れるかこの吐息。

いやらしくてたまらない。

しかしそこでかこが「苦しい」と言った。

そのとき俺は我に返った。

かこは肩で息をし、涙を浮かべながらこっちを見ている。

俺の中に男の本能がどんどん姿を現した。

「じゃあ俺らもしたらいいじゃん?」

かこが真っ赤になりながら驚く。

////かわいすぎだろ(笑)

俺はついにベッドにかこを押し倒してしまった。
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