君のため
兄が帰ってきたとき、隣の部屋のドアが勢い良くあいた。
かこだ。
かこが階段を降りていく音がする
それだけで、愛おしくなる。
俺は病気かな?
そう考えていると、
階段をあがる2つの足音。
隣の兄ちゃんの部屋に入っていく音。
かこと、兄ちゃんだ。
何をするのか気になる。
そこで秋を触る手をとめた。
隣から聞こえてくるかすかな吐息
まさか
兄ちゃんとかこは…
だめだ、我慢できない
俺は秋に帰ってもらうことにした。
最初は嫌だと言ってなかなか帰ってくれなかったが
またしよ、と言ったら
簡単に帰った。
俺は玄関まで見送り、兄ちゃんの部屋にダッシュで行った。