君のため

帰り道。

秋からの質問攻めで困っていた。

「ねぇ~、秋、翔樹くんのほうが好みなんだ~♡」

あっそ。

「そーなんだ!翔樹に言っとくね♪」

言うわけないけど。

「そうだ!!かこちゃん!今日泊まってっていいかなぁ?」

「えっ!?」

そんな上目遣いされても困りますよー泣

「い、いいけど。秋の家は大丈夫なの??」

「ん?全然大丈夫だよぉ~」

ほんとかなぁ…

「わかった!荷物もってきてね~」

ほんとにだるい。

どうせ、お兄ちゃんと翔樹ねらいなんだろうけど。

「ありがと~♡かこちゃん大好きっ!」

嘘らし。

「あたしも大好きだよ~♡」

とか言っておく(笑)

友達関係、大事にしなくちゃ。

「じゃあ、7時に行くね~!」

「わかった!じゃあまた後で♪」

あたしの家の前でばいばいした。

帰り道ってこんなに疲れたっけ?

あたしはそんなことを思いながら玄関をあけた。
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