俺のバカな後輩


「あー、もしかしたら他の先輩とか、先になにか渡しちゃってるかもなぁー。なんたってもうお昼だしなぁー。さっき織部先輩教室来てくれたの、もしかしたら期待してたりしてなぁー」



「!き、期待してくれたりしてるかな!?気持ち悪いとか思われないかな!?」


「あーうん、大丈夫だよきっと。むしろあげなかった方が嫌われるかもしれないよ」


「そうだよ…そうだよね!!」なんて自分に語りかけてエールを送っている姿は、単純で扱いやすくて、応援しがいがあるってものだ。


もうすぐ昼休みも終わるというのに、行ってくる、だなんて教室を飛び出していった後ろ姿に、俺は温かい目を向けた。


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