星空と君の手 【Ansyalシリーズ 託実編】
「あらあら、姉さん人気者ね。
こんな可愛らしいファンの方がいるなんて」
なんて薫子先生は紡ぐ。
その後は、私が今病室で使わせて貰ってる食器の正体。
ずっと食事に使ってた食器は、プラスティックじゃなくて陶器だったんだけど
特別室だからかなって思ってた。
だけど実際は、知らない間に薫子先生から私の存在を知った姫龍さんからのプレゼントの品だったこと。
入院中の理佳お姉ちゃんにも、同じように陶器の食器をプレゼントしたことがあることなど
いろんなお姉ちゃんに関わるお話を教えて貰った。
今はどんなエピソードも、知らないお姉ちゃんを知れるみたいに
嬉しくて。
託実や、託実の傍に居て
あの頃の二人を見守ってた関係者の人たち。
そんな人たちが、多分……
私とお姉ちゃんの架け橋になってくれるのかなって思えた。
真っ先に架け橋宣言をしてくれたのは、
託実だったけど……。
こうやって幸せを実感していってもいいのかな?
少しずつ、私の中の罪悪感が
変化していくのが感じられた。