星空と君の手 【Ansyalシリーズ 託実編】



一人戻ったホテル。



今日の戦利品のCDを手にとって、
託実のサインを指先でなぞる。


ベッドにゴロリと倒れこみ託実のア-写を眺める。

鞄の中には託実に夜景の時に手渡したかった
私がデザインしたチョーカー。


渡すことが出来なくなったプレゼントが
悲しそうに姿を見せる。


……託実……。


今頃、パートナーと何してるんだろう。
一緒に行きたかったなー。

この夜、夜景イベント参加者以外は自由行動。

一人、もやもやしているのも何か嫌でホテルを抜け出す。

部屋には『買い物に出掛けてきます』の
唯香宛のメッセージだけを残して。

もうこうなったら、
買い物で発散させるしかない。

ホテルを出てまずは手元の地図と睨めっこ。
買い物と言えば、いろんなところ行きたかったんだ。


ガイドブックに付けてきた
記しを追いかけながら場所を定めていく。

時間はもうすぐ21時かぁ。

この時間からだと、
やっぱりマッサージだよねー。


女の子は体をケアしなんちゃ。
めぼしいお店に連絡をとって全身マッサージ。

ネイルケアも忘れずに。


アロマの香りに満たされてリラックスして、
体が軽くなったら次はナイトマーケット。

女人街へと移動する。

駅から一歩出るとごった返してる人・人・人。


狭い通りの両サイドに立ち並ぶ露店。

衣類にバッグに靴に雑貨。

所狭しと並べられた女の子が喜びそうなアイテムを
見つけながら、気になったものをお買い上げ。



店員さんにその度に値段を確認して
いざ、値引き交渉。



可愛いものを次から次へと安く買い揃えて、
両手いっぱいの荷物。



あぁ、これも可愛い。
これは唯香が似合いそうだね。


こっちのアクセは少しアレンジすると、
大分雰囲気が変わるかも。
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