愛してるの伝え方
「こんなミヤちゃん初めて!
あ。もしかして、俺のために頑張ってくれたの!?」

「自惚れないでください、違います。
私が友達と花火大会に行くなんて初めてだから、母が気合入れちゃったんですよ」

強引に押しに押されてこうなった。
私は押されるのに結構弱い。

それでも流されるだけにはなるつもりないけど。

「なんかちょっと残念だけど、まぁいっか。ミヤちゃんママのおかげでこんな可愛いミヤちゃんを見れたんだもんね」

「……。
さ、行きましょうか」

下駄をはいて、瀬戸くんに声をかける。
親指の付け根が痛いな。

長時間は歩けないんじゃないかという不安を胸に、瀬戸くんと一緒に歩き始めた。

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