愛してるの伝え方
「足、痛いです」
誰もいない真っ暗な境内で、一人呟く。
当然返事なんてない。
私は下駄を脱いでため息をついた。
瀬戸くんが優しいから、私は勘違いしていたのかもしれない。
私は周りとずれているところがあるみたいだから、それが物珍しくて近寄ってきただけだろうに。
そして私には友達と呼べる人も一人しかいないから、気にかけてくれていただけだろう。
そんな優しさが、いつの間にか彼が私に好意を持っているという勘違いに繋がった。
……私は馬鹿で滑稽だなぁ。