世界一遠距離恋愛
…ダメだ。今日は一日昨日の事で頭がいっぱいだった。授業も頭に入って来ないし、今みたいに部活にも集中出来ていない。ダメだなぁ…こんなんじゃ。
「絵里子先輩、大丈夫ですか?いつもの絵里子先輩じゃないみたいなんですけど…。」
「あっ…リンリン。」
部活が終わると真っ先にあたしを心配しに来てくれたのはリンリンだった。学年が違うとは言え、後輩とは思わせないほど大人なリンリンはいつもあたしを心配してくれる。部活で上手くいかなかったら慰めてくれるし、あたしの些細な感情の変化にも気付いてしまう器用な所もある。
「もしかして…秋風先輩と何かありましたか?」
「いっ、いやっ!何もないよっ!」
リンリンは透くんがあたしのバレンタインの粗末な十円バーをもらい、お礼にその五十倍もの値を持つクマさんをお礼にくれた事までは話していた。「秋風先輩、きっと絵里子先輩に気がありますね」なんて笑いながら話していたが。
「本当に何か悩んでるなら私で良ければ聞きますからね?」
「うん!ありがと!でも…大丈夫。今は平気だから。…あたし、ちょっと急いでるからもう帰るね!」
「はい、お疲れ様でした!」
話している間に支度を終えたあたしは部室を後にした。…今日も透くんと待ち合わせをしている。もう言う事は決まってる。覚悟だって出来ている。…それでもちょっぴり心臓が脈打つのが早いのは走って玄関に向かっているせいだ、と割り切ってしまう事にした。
「絵里子先輩、大丈夫ですか?いつもの絵里子先輩じゃないみたいなんですけど…。」
「あっ…リンリン。」
部活が終わると真っ先にあたしを心配しに来てくれたのはリンリンだった。学年が違うとは言え、後輩とは思わせないほど大人なリンリンはいつもあたしを心配してくれる。部活で上手くいかなかったら慰めてくれるし、あたしの些細な感情の変化にも気付いてしまう器用な所もある。
「もしかして…秋風先輩と何かありましたか?」
「いっ、いやっ!何もないよっ!」
リンリンは透くんがあたしのバレンタインの粗末な十円バーをもらい、お礼にその五十倍もの値を持つクマさんをお礼にくれた事までは話していた。「秋風先輩、きっと絵里子先輩に気がありますね」なんて笑いながら話していたが。
「本当に何か悩んでるなら私で良ければ聞きますからね?」
「うん!ありがと!でも…大丈夫。今は平気だから。…あたし、ちょっと急いでるからもう帰るね!」
「はい、お疲れ様でした!」
話している間に支度を終えたあたしは部室を後にした。…今日も透くんと待ち合わせをしている。もう言う事は決まってる。覚悟だって出来ている。…それでもちょっぴり心臓が脈打つのが早いのは走って玄関に向かっているせいだ、と割り切ってしまう事にした。