世界一遠距離恋愛
「秋風!あーもう…本山さん、お願いできる?」
「やっぱりダメかぁ…。」
透くんがうるさくて話を進められないと困る先生やクラスの子達は、最近あたしの力を使う。…仕方ないなぁ、今日も頑張りますかぁ…。
「…透くん、委員長、話すって。」
透くんに近付いて耳元でそっと言う。…これが一番効果的なんだよなぁ。
「んぁ?何だよ委員長。文句あんのか!?」
「大アリだわ!もう十分もお前が黙るの待ってんだぞ!」
「うるせぇ!絵里子が早く話せって言ってんだろ!早く話せや!」
「お前何様のつもりだよ!」
…やれやれ、委員長も大変だろうなぁ。
「ふふっ、さすが絵里子ちゃん。あの秋風くんがすぐに黙らせちゃうなんて。」
「黙ってはいないけどねー…ああいうのを自己中とか言うんじゃないかな?」
「秋風くんらしいっちゃ秋風くんらしいよね。」
…一体去年はどうしていたのだろうか?今はあたしがこうしているけど…もしや放置?先生、授業叫んでやってたりしたのかな?
< 116 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop