世界一遠距離恋愛
「…ところで、さ。透くん…今日の夜から入院だよね?」
「おー。よく覚えてたな。」
ワイシャツの外した三つ目のボタンを止めながらなぜか驚いた表情をする透くん。…あたしが記憶力の乏しいバカとでも思ってたのかな?いや、バカだけど!
「文化祭終わったらすぐ帰って準備して…んで、入院だ。」
「そっかぁ…クラスの子には何も言ってないの?」
「それどころか先生にも言ってねぇわ。明日『今日から入院です、一ヶ月は学校行けません』って連絡するしいいだろ。」
「良くないでしょ!?あたしが先生だったとしたらその連絡受けたらビックリして椅子から転げ落ちるから!」
「それはお前が先生だったとしたら、だろ?そんなお茶目な先生この学校にはいません。」
そうやって頭を撫でてくる透くん。…今日は拒む事もなく、諦めている訳でもなく、純粋に撫でてもらう事を受け止めた。しばらくはこうしてもらえる事も出来ないのだから。
「…もっと撫でて。」
「なーに可愛い事言っちゃってんの。言われなくてもやってやるよ。」
あちこちから楽しそうな声が聞こえる中、隔離された…それでも開放的な屋上という世界で、あたしは明日からの透くんとの別れに心を震わせた。明日からの生活は透くんのいる生活よりもどれだけ退屈になるだろうか。そう考えるとちょっぴり悲しくなった。
「…今日の夕方暇だろ?」
そんなあたしの考えている事を見透かしてしまうのが透くんなのである。
「おー。よく覚えてたな。」
ワイシャツの外した三つ目のボタンを止めながらなぜか驚いた表情をする透くん。…あたしが記憶力の乏しいバカとでも思ってたのかな?いや、バカだけど!
「文化祭終わったらすぐ帰って準備して…んで、入院だ。」
「そっかぁ…クラスの子には何も言ってないの?」
「それどころか先生にも言ってねぇわ。明日『今日から入院です、一ヶ月は学校行けません』って連絡するしいいだろ。」
「良くないでしょ!?あたしが先生だったとしたらその連絡受けたらビックリして椅子から転げ落ちるから!」
「それはお前が先生だったとしたら、だろ?そんなお茶目な先生この学校にはいません。」
そうやって頭を撫でてくる透くん。…今日は拒む事もなく、諦めている訳でもなく、純粋に撫でてもらう事を受け止めた。しばらくはこうしてもらえる事も出来ないのだから。
「…もっと撫でて。」
「なーに可愛い事言っちゃってんの。言われなくてもやってやるよ。」
あちこちから楽しそうな声が聞こえる中、隔離された…それでも開放的な屋上という世界で、あたしは明日からの透くんとの別れに心を震わせた。明日からの生活は透くんのいる生活よりもどれだけ退屈になるだろうか。そう考えるとちょっぴり悲しくなった。
「…今日の夕方暇だろ?」
そんなあたしの考えている事を見透かしてしまうのが透くんなのである。