世界一遠距離恋愛
貴方の戦いと、あたしの戦い
透くんの入院がクラスに知らされたのは、文化祭の日の二日後である。文化祭の次の日は代休だったからだ。
「何で!?あいつあんなに元気だったのに!」
「一ヶ月も入院すんの!?」
担任の先生から連絡された透くんの入院に、クラスにはある種の戦慄が走った。
「…絵里子ちゃん、知ってたの?」
さくらちゃんがあたしに驚きを隠せない様な顔で聞いて来る。
「しっ…知らない知らない!今初めて聞いたよ!いやぁー、何考えてんのかな透くんったら!」
「あら、てっきり絵里子ちゃんは知ってると思ってたんだけどな。」
…本当は知ってるんだけどね。これで知ってるなんて答えたら次に聞かれることなんて恐らく何で入院したのか、とか病気がどんな物なのか、とかだろう。そんな事を上手く答える自信があるはずない。それに透くんはあたしが全てを知っている事を花奏以外の誰にも話すな、と言うものだから、絶対に話すはずがない。
「早く元気になると良いね、透くん。」
「…そうだね。」
複雑な気持ちだった。数日後には手術…今頃透くんは何をしているのだろう。
「何で!?あいつあんなに元気だったのに!」
「一ヶ月も入院すんの!?」
担任の先生から連絡された透くんの入院に、クラスにはある種の戦慄が走った。
「…絵里子ちゃん、知ってたの?」
さくらちゃんがあたしに驚きを隠せない様な顔で聞いて来る。
「しっ…知らない知らない!今初めて聞いたよ!いやぁー、何考えてんのかな透くんったら!」
「あら、てっきり絵里子ちゃんは知ってると思ってたんだけどな。」
…本当は知ってるんだけどね。これで知ってるなんて答えたら次に聞かれることなんて恐らく何で入院したのか、とか病気がどんな物なのか、とかだろう。そんな事を上手く答える自信があるはずない。それに透くんはあたしが全てを知っている事を花奏以外の誰にも話すな、と言うものだから、絶対に話すはずがない。
「早く元気になると良いね、透くん。」
「…そうだね。」
複雑な気持ちだった。数日後には手術…今頃透くんは何をしているのだろう。