世界一遠距離恋愛

関係ないでしょ？

「へぇー、絵里子、透と…へぇー。」
病院から帰る途中に寄ったファミレスで花奏がほぼ放心状態でそう聞いてくる。
「絵里子は私のものだと言うのに…あいつ許さない…。」
…花奏、その右手に持ってるフォーク投げ付けたりしないよね！？
「ねぇ絵里子…絵里子は透と付き合っても私の事見捨てない？」
「あっ、当たり前じゃん！恋人と親友って別物だよ！？」
「良かったぁ…私これからも絵里子に変わらず愛を注ぐね…。」
「…花奏ってあたしのお母さんみたい。」
「え？もうずーっと貴女のお母さんになったつもりだったんだけど…。」
「やっぱりそうだったんだ！？」
花奏はどうやら透に嫉妬してるみたい。男の子と女の子では違いがあるんだし恋人と親友でも違うんだからヤキモチする必要なんかないのに…。
「…私は絵里子の事、透よりも愛してるからね？」
「あっ…あたしも！あたしも花奏の事大好き！愛してる！」
「やだもう…積極的な絵里子も可愛いんだからっ！もう一回言って？録音するから！」
「やだ！」
…透との関係は皆にはクラスの皆には言わない事にしよう。透が退院して、学校に来た時にバレたらその時かな。そうだなぁ…なぎちゃんには報告しようかな。明日放課後書道教室行こう。