世界一遠距離恋愛
あの日、屋上であった事はこの間花奏に全て話した。秋風くんがあたしの事を好きだという事、返事はまだしてないって事、そして…病気の事。相変わらず花奏は
「あいつ、調子に乗りやがって…!」
とか
「絵里子、透に心移りして私を見捨てないでね?」
とか言ってきた訳なんだけど。病気の話を聞いたって言ったら
「…そっか。」
と、それだけ言ってすぐに「私の絵里子を取るなんて許さないんだから…」なんて言いながら拳を握り締めていた。…花奏は秋風くんの病気について考えない様にしている。そして彼には病気なんてないも同然に関わっていこうとしている。そうでもなかったら病人に蹴りを入れるなんて…するはずがない。
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