世界一遠距離恋愛
あれ程大騒ぎしたにも関わらず、透くんが店員さんに名字を言うと急にかしこまった店員さんに「またお越しくださいませ!」とまで言われた。何、透くんってそんなに有名なお金持ちなわけ!?
「透ったら相変わらず有名なんだから。」
「別に有名でも何でもねぇだろ…そんな事より俺にもおんぶさせてくれよー。」
「だーめっ!私の絵里子なんだから!私がおんぶするのっ!」
…今は意識すら回復したものの、頭がポーッとしていて動けないあたしを花奏がおぶって家まで送ってくれているのだ。そこに透くんも着いて来てくれている。
「二人ともごめんねぇ…家通り過ぎちゃったよ…。」
「いいのいいのっ!可愛い絵里子を無事に送り届けるのが私の仕事なんだからっ!それに悪いのは全部透だし!」
「笑顔で言うなよこえぇな!まぁ俺が悪いのは事実だけどさ!」
もうっ…二人とも過保護過ぎるよ…同級生をこんなに過保護に面倒見る人なんて世界中探してもいないんじゃないの…?
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