初恋は涙色に輝く…
#5 突然の電話
風がどんどん強くなる中で、ぽつぽつと雨も振りだしたようだ。
なにも考えずに窓を開けた瞬間、すごい風が入ってきて机の上のプリントが羽ばたいた。
『うっわ、やばーー…』
ぼーっとしていた頭が正常に戻った私は、慌てて窓を閉めて部屋の明かりをつける。
『ははは…』
ファイルに閉じるのもめんどくさく積み上げられていた大量のプリントが見事に散らばっていた。
私は、乾いた笑いをこぼしてしゃがみこむ。
『…ほんと、なにやってんだろ。』
そして私は仕方なく、プリントを拾い始めたのだった。