初恋は涙色に輝く…
「陽菜っ!!何してるかと思えばまたダラダラして!もっとしっかりしなさい!!」
ぼーーっとしていた頭には衝撃が強すぎる大声。
私はあからさまに顔をしかめて起き上がった。
視線の先には………鬼。という名の母親。
『あぁー、もう。いいじゃん夏休みなんだから。』
「なに言ってるの!あんたは受験生なのよ!?分かってるの!?」
『…分かってるって。』
耳を塞ぎたくなる現実だけどね。
「分かってるなら、勉強しなさいっ!!大学落ちたら面倒みないからね!」
言いたい放題怒鳴ったお母さんは荒々しく出ていった。
『いきなり入ってきて説教かよ。しかも縁起の悪いこと言わないでよね。仮にも受験生だって言うのに。』
落ちるとか、冗談でも聞きたくねぇー。