初恋は涙色に輝く…


『隆太さんもラブラブしたらいいじゃないですか。』


軽く俯いて呟いた私。

ちょっと嫌みな言い方になってしまったかもしれない。

少し顔をあげると、隆太さんの困ったような顔が見えた。


「別れたんだ。」


驚きだった。友美さん情報でも卒業式の時でも、本当に仲の良さそうな2人で。

同じ学校になったら、もっと仲良くなるとばっかり思ってたから。


「いや、なんか。同じ大学なったら、大分雰囲気違って。いつの間にか、さ。」


そう、半ば笑うようにしていった隆太さんの顔は、ほんの少し………



辛そうだった。


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