お前の隣はオレの場所
「もぅ、さっくん!夏紅夜ちゃんの前だとそんな爽やかな笑顔見せやがって!!」
「え?そうか???」
「そうだぞーサクヤ夏紅夜ちゃんの前だと鼻の下延びてる」
「うっせ、靖珂にそんなこと言われたくねぇっつーの」
「いやサクヤ、ヤスカのいうとおりだとおもうぞ」
「鎧磨までそんなこと言うのかよー」
「まぁ間違ってはねぇだろ?炸焚」
「まぁ、そうかもな」
「もぉ炸焚くん!」
「わりわり」
「あーあ。このカップルといたらこっちの方が熱くなるっての困るわー」
湊羽が最後に飽きれた口調で言った。

そう言えば、夢波はどうなったんだろう?
「なー湊羽、夢波って今どうなってんだ?」
夏紅夜は少し曇った顔をしたけど気になったのか病室を出ては行かなかった。

「夢波は今少年院にいる。でもまぁそんな悪いことしてないから1年もあれば出てくるみたい」
「そんな悪いことしてないって?夏紅夜いいのか?」
「仕方ないよ。警察には言ってないし」
「また来るかもしれねぇんだぞ?」
「来たとしてもそのときは炸焚が守ってくれるんでしょ?」
「おまっ///こんなときだけ呼び捨てするなよ///照れる」
「炸焚も照れるんだなービックリだわ」
「そこ黙れ崚駕」
「へいへい」

夢波の話はそれ以上はしなかった。
後はいつもながらのどーでも良いような話。
でもだからこそ夏紅夜も笑っていられる。
それだけでオレは十分だ。
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