真面目くんの憂鬱


日向SIDE




放課後







「日向くん日向くん!!」




……来たよ…



来ましたよ…



この時間が…



あれからというもの、女子には睨まれ、男子からも睨まれ…



流石にキャラつくっててもキツかった…



全部あいつのせいだ…



だが、プライド的に、約束を破るのも腑に落ちなくて…




「…なんですか?」



「もう皆帰ったよ!!」




教室を見回すと…



確かにいない…



しっかし彼女…



天然なんですかね?



横から上目遣いって…



この前もそうでしたけど…



可愛いかな…なんて…



黒の艶やかな細く長い髪



茶色の眼








もう…お願いだから見つめないでほしいです




「はぁ…しょうがないですね…」




ホントにしょうがなく、個人的な好みを言った




「黒の髪」



「うんうん!!」



「茶色の眼」



「うんうん!!それでそれで?!」



「僕よりは10cmくらい小さめがいいですね」



「おお!!小さい子か~!!」



「……あと……」



「あと?!何?!」



「馬鹿みたいに正直な子…とか……?」






何いってるんだ…



これじゃあ流石白木さんでも気づく…



どうする…



あ…髪の長さだ




「あと…セミロング位の髪が好きだな」



「セミロング位か~!!」




一応これは嘘ではない



これで変な誤解は生まれないだろう…





はぁ…







辛い…







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