ラブレターを君へ
どうしよう。さっき水原くんが口で好きだと言ってくれたから、まさかこんなふうに手紙までもらえるとは思ってなかったから、嬉しい。
短いけど、ルーズリーフに書かれた1つ1つの文字から、水原くんの想いが伝わってくるよ…。
「今日の授業中に、先生には内緒でサッと書いたから、ルーズリーフなんかで悪い」
「ううん。今までもらった手紙の中で、一番嬉しいよ」
「そっか。ちなみにこの手紙、俺も由依と同じように差出人の名前は書かなかったから。これで、一緒だな」
「いや、別に私はわざと書かなかった訳じゃないから。もう、そのことは忘れて!水原くん」
「んー、それはムリだな。由依との思い出は、どんなことでも1つ1つ全部大事だから。忘れられるわけねーじゃん。
あと、これからは“水原くん”呼び禁止な」
え…?