初恋相手はゲイでした。
今日は実の好物のスパゲッティにした。
少しして玄関がガラッと開く。
「姉ちゃーん。真広(マヒロ)兄ちゃんが駅から着いてきたー」
え!? 真広?
慌てて玄関に様子を見に行く。すると、弟の実の横に家が隣で幼馴染みの真広が立っていた。
「真広! どうしたの?」
「今日おれん家、母さんが遅いみたいだからここで夕飯食わして貰おうかと」
仏頂面で真広は答える。
「あ、そうなのか。まだ作ったスパゲッティ余ってるから大丈夫だ。あがって」
「ふーん、ブスが作ったスパゲッティか」
ブス……。いや確かにブスだけれどさ。女の子にブスって酷いよ。
通っている大学は違うが同い年の真広はなんでか昔から私を嫌っている。いつも悪口しか言われない。
その代わり外面だけは良て高校生の時は女子の間では王子と呼ばれていた。童顔だけど整ってるもんね。