初恋相手はゲイでした。
ゲイ……ゲイ……汐崎先輩が、ゲイ。
「嘘……ですよね?」
汐崎先輩はゆっくりと左右に首を振る。
マジかよ。
「じゃ、じゃあ、二階堂先輩も……?」
「あいつはノーマル。だから俺の片想い」
「片……想い」
「ならどうして今まで優しく……」
「類に良いところ見せたくて」
にこっと猫のように笑う汐崎先輩。
「わかりました……」
「る、類には内緒だからな」
「はい」
言えるかこんなこと。