初恋相手はゲイでした。




「今日は温泉サークルの歓迎会だったんだろ? なにもないはずねぇじゃん」




「えっとぉ……」




私はどこまでを話せば良いかわからなかったので、佐瀬先輩のことは伏せることにした。




「あのね……私ね、す……」




「す?」




「す……好きな人ができた」




「え!?」




「 ──ばっ声が大きい! 」




「ごめ……でも、え?」




「んで、告白して振られた」




「まじかよ姉ちゃん! その日に告白って行動はえーよ」




「私もそう思う。それでね、振られた理由が……」




「うん」




「その人が、ゲイだったんだ」




「………………」




私と同じく実も目を点にして、理解できていない。


< 70 / 79 >

この作品をシェア

pagetop