初恋相手はゲイでした。
「今日は温泉サークルの歓迎会だったんだろ? なにもないはずねぇじゃん」
「えっとぉ……」
私はどこまでを話せば良いかわからなかったので、佐瀬先輩のことは伏せることにした。
「あのね……私ね、す……」
「す?」
「す……好きな人ができた」
「え!?」
「 ──ばっ声が大きい! 」
「ごめ……でも、え?」
「んで、告白して振られた」
「まじかよ姉ちゃん! その日に告白って行動はえーよ」
「私もそう思う。それでね、振られた理由が……」
「うん」
「その人が、ゲイだったんだ」
「………………」
私と同じく実も目を点にして、理解できていない。