私の全てを。
そんな涼を無視して
女の方をみる。
.....ん?
なんだ?後ろの男。
.....。
「ちっ。」
俺は満員電車の中を歩き出した。
「おっおい!
龍治!?」
後ろで俺をよぶ
涼を無視して。
そしてあの
人形のような女の後にたつ男の手をみた。
...やっぱりか。
痴漢だ。
多分いつもの俺ならこんなちょっとしたことは
人と関わるのが面倒な俺は涼に任せるか
ほっておいたんだろうが
今日はほっとけなかった。
「おいっ」
勝手に声が出て
男にしゃべりかけた。