ツンデレツン
振り返ると、そこには長身の男。
無造作な頭にだらしない服装、
少し猫背に立っているソイツは
ヘラヘラしながら歩み寄ってきた。
「その制服って事は、アンタここの生徒か?」
「あ、あの......はい」
「あんれ?」
私の答えに合点がいかないのか
彼は首を傾げた。
「今、入学式じゃねーの?」
「..........」
尤もな事を言われたら
なんと答えればいいのか。
どう考えても「そうですよ」
とは答え難い状況だ。
そもそも目の前にいる男は何者なんだ?
「初日から遅刻ってワケか。デンジャラスな日々送ってんじゃないの」
「は......はあ」