ツンデレツン

第1章

花吹雪が舞う中、
私は少し大きい制服を身にまとい
高峰高校の校門に立っていた。


これから通う学校を目に焼き付ける。


しぜんと笑みがこぼれた。


桜が舞うのと当時に、
私の茶色の髪が風になびく。




「沙希、大和くんと一緒に写真撮りましょ」




私の名前は神田 沙希(かんだ さき)。


今日から晴れて高校1年生になった。


私は身長も顔も普通で、悪く言えば地味だった。


でも小さい頃から親いわく性格が悪く
「男勝り」とよく言われていたのを
今でも明白に覚えている。




「嫌だって。もう高校生だぞ?なんで私が大和なんかと撮んなきゃいけない訳?」

「え……そう?」




お母さんが遠慮がちにつぶやいた。


私は露骨に溜息をつくと、
呆然と校舎を眺めた。


木造の3階建て。


どこか古めかしさを感じさせるが
決して汚いという印象はなかった。



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