ツンデレツン

そして今現在、朝のホームルーム。


黒板には雑な字で
『自己紹介』と書かれていた。


生徒達は批判の言葉に口を揃える。


どうやらそれは先生も同じらしく
後ろ髪を乱暴に掻きながら説明を始めた。




「つーこって自己紹介ターイム。別に俺ァオメーらなんてどーでもいいんだけど、こういうのしとかないと後々うるせェからよ」




何気に問題発言を加えながら
話を進める。




「えー、名前と出身校を順々に言ってってくれ。ちなみに女子に関してはスリーサイズも」

「先生エローい」

「いや冗談だから。頼むから軽蔑的な目で俺を見ないで」




教室は生徒達の笑い声で絶えない。


入学式から1日しか経っていないのに
生徒も先生もクラスに馴染めている。


純粋に凄いなぁ、と思う反面
不思議な感じがした。


ふと右隣に目をやる。
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