ツンデレツン

そっ気ない返答を述べた後、
すぐに自己紹介が始まった。


しばらくして大和の番が回ってきた。


大和が席から立ち、教卓の前に出るまでの間
「可愛い」と女子達が呟いた。




「え、えっと.....高波中から来た後藤 大和(ごとう やまと)です」

「可愛い~ッ!」




女子達が声を揃えて
愛嬌のある声で言った。


一方の大和は照れくさそうに
席に戻ってくる。


席についた後、私に向かって
満足気に嫌味ったらしい顔を向けた。




「......何?」

「俺って結構モテるだろ」

「男はね、可愛いじゃなくてカッコイイなの」

「う、うるせー!」

「アンタみたいなのは恋愛対象外だしな」




私は口元に笑みを浮かべながら言い返した。
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