Story~あたしとあいつの物語~
そして病院に着く。
真南先輩は最近やっと歩けるくらいまでよくなって、たまに自販機の近くなどで会ったりする。
でも今日は病室にいるみたいだ。
―コンコン
部屋のドアを叩く
「よっ!真南。元気?」
「元気もなにも暇すぎて退屈だよー。早く退院したいのにさーほんとに…。綾那もいつも来てくれてありがとうな」
真南先輩はほんとに優しい人で見た目も全然怖くなくて、すぐ話せる様になった。
篠原真南(しのはら)。
本当にいい先輩。
それから3人でよく喧嘩してたけど、ある日、真南先輩は1人で喧嘩にでて…。
直先輩やあたしに無事でいてほしいからって犠牲になった。
直先輩は泣きながら真南先輩を怒った。
そうなるよね。
あたし達巻き込んでもよかったのに。
全然よかったのに…。
「そいやあさ、最近大丈夫?」
真南先輩が急に深刻な顔で言ってきた。
「えっ?なにが?」
直先輩は何にも分かってない様子。
まあ、あたしも何にもわかんない。
「いやー、最近ここら辺荒れてるって聞いたからさ」
そうなんだ。
別に荒れてる様な場所はまだ見てない。
「そうなんだ。やばいな、これからやられるかもな…」
「えっ、ちょ待ってくださいよ!直先輩がそんな簡単にはやられないですよ!」
そうだよ。
直先輩はやばいほど強い。