あんたの心、全力奪取。


「おい。まてよ。」

あいつの声がした。

「なによ!」

近づくあいつに私は後ずさりする。

後ろには壁前にはあいつが。

「あの男とは、どういう関係?」

「は?」

私を見つめてくる。

「……幼馴染だけど?」

「ふーん。俺にはそうには見えないけど。てか、名前で呼べって言わなかったっけ?」

「……。だって。輝に誤解されたくなかったから。あ……智癒だってやでしょ?」

「やなわけねーだろ。」

あいつの真剣な目に胸が高鳴った。

「わ、私に関わんないで!」

そして、全速力で逃げた。
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