あんたの心、全力奪取。


「お前が必死な顔して走ってるの見えたから。」

「関わんないで……って言ったじゃん。」

「まぁな。……つーか、その猫夏だからばてるんだよ。飲み物やって、涼しいとこに連れて行ったらいいと思う。」

「よかったぁ……」

自然と涙がでる。

「泣くなよ。」

そう言って智癒は片手で私の頭を自分の

胸に引き寄せた。
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