あかいもの。
「おはよー。」
あたしの朝はいつもと同じく寝坊して始まる。
さっさと支度をして、外に出れば、
「おそーーい。」
ちゃんと待っていてくれるあたしの家族がいる。
「うへへ。ごめーん!」
それだけであたしはうれしい。
「さ、行こう。」
いつも一緒にいると分からなくなるが、この4人はなかなかの美形で。
学校ではいつも、キャーキャー言われている。
とくに大地は独特のオーラがあって、先生たちからも一目置かれているカリスマ人間だ。
「なんだ?」
あたしの視線に気づいたのか、大地がこっちを向く。
「今日の昼ご飯もみんなで食べようねー。」
「当たり前だ。」
あたしの頭を撫でながら、答える。
こんな綺麗な顔の人にこんなことされたら、普通の人なら失神しちゃうよな。
なんてことを考えながら今日も元気に校門をくぐる。