あかいもの。
「ご注文をお伺いいたしますー。」
あれからすぐそばにあったオシャレなカフェに入った。
「ドリンクバー3つとパンケーキ2つで。」
かしこまりました。
そう言ってイケメンな3人をチラチラ見ながら店員さんは去っていった。
「それにしても、今日は暑い。」
「‥‥まだ春とは思えねぇ。」
「ったく、倒れちまうぜ。」
確かに今日は暑い。
だけど、夜はすごく寒くなるから油断はできないなぁ。
そう思いながらあたしは注いできたオレンジジュースを飲む。
「ちょっとーなんであんたたち元気ないのよ!? せっかくの週末なのに。」
いや、あんたが連れ回すからだろう‥。とは誰も言えず、みんな苦笑い。
「あ、そういえばさ。
今年の一年生、なにやら派手なのが揃ってるらしいじゃない。
いい顔のやつもいるんだってよ。」
奈津がどうでも良さげにつぶやく。
あたしはストローでグラスの中をかき混ぜながら聞いていた。
「ちょーしこいてなんか言ってくる前にしめとくか、大地!」
「‥‥‥。」
「なんで無視なんだよ!」
うるさい明希を横目でスルーした大地。
このやりとりはいつも変わんないんだよね。