あかいもの。

なっちゃん






・・ピンポーン。




「あ?ったくこんな朝早くから誰だよ。」




土曜日の午前十時。



あたしたちの家のインターホンが鳴った。




「別に朝早くはないと思うんだけどね。」



奈津の呟きは最もだ。別に早くなんてない。



このあたしが起きている位だもん。




「あ?何だよお前ら。」

「だーかーらー!!なっちゃんは!?」

「この家にはなっちゃんなんていねーんだよ。さ、帰れ。」

「いるもん!なっちゃんいるもん!」




玄関から騒がしい声がする。

どうやらお客様と明希がモメている様だ。



「何やってんだかー。」



呆れながら奈津が玄関へ行く。



ソファーで寝ている大地と洗い物をしている冬也も何事かと玄関を見ている。





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