あかいもの。



大地がトップをやると言ったのは、それから数日後。


そして、トップを取るために大地は・・・生徒会長に立候補した。



なんで生徒会長に立候補することがトップを取ることになるんだよって思ったけど、みんなの前で話す機会が無いと、トップだと宣言できねぇ。っていう冬也の説明でなんとなく理解した。



それにプラスして、副会長があたし、会計が冬也、書記が奈津、庶務に明希が立候補した。




「なんであたしまで・・・。」

「まぁそう言わないの。大地だけにやらせるのも酷でしょ?」



奈津の言うことはごもっともだけれど。



大地がそんだけ言うならお前らも役員やれ。なんていうから。



「まぁ、そんなに考えなくていい。無事全員承認された事だし・・お、大地の挨拶始まるぞ。」


落ち込むあたしを励ます冬也。


そして、冬也の言う通り壇上に目を向ければ。





「新しく生徒会長になった。藤堂 大地だ。俺が生徒会長になったからには一年生、お前らに好き放題はさせねぇ。文句あるやつはかかってこい。いつでも受けたつぞ。以上。」





威圧感のある新生徒会長の初舞台。


あたしはやっぱり大地に生徒会長を任せて正解だと思った。





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