愛された先パイ
「お前ら仲良いよなぁ」
学校に着くと、アツシが言った。
「いつも一緒に登校して、一緒に下校して。
相思相愛って感じだな」
「まあね。
相思相愛なのは間違いないし」
「俺はお前らが羨ましいよ」
「アツシにだって彼女いるじゃん」
「そうだけどよー。
彼女は他校だし・・・。
お前らみたいに気軽に会えねーんだよね」
「・・・ふぅん」
「まあその分メールとか電話しているけど」
「なら良いじゃん」
「本当は毎日会いてーんだよなぁ」
俺が何度何を言っても、多分アツシはネガティブのままだ。
ったく・・・。
「今度ダブルデートでもするか?」
「へ!?」
「俺とヒヨコ、アツシと彼女でよ」
「・・・良いのか!?」
「まあ一応ヒヨコやアツシの彼女にも聞けよ。
俺らだけで決めちゃマズいだろうしな」
「・・・さすが俺の大親友だぜー!!」
「あっつい!
くっつくんじゃねぇよー!」
まあ本当は。
俺がヒヨコと会いたいだけなんだけどネ?