愛された先パイ
7
☆☆☆
アツシの彼女もオッケーしたらしく。
俺らはダブルデートに出かけることとなった。
俺、アツシの彼女会ったことないや。
まあ、ヒヨコより可愛い奴や美人な奴はいないと思うけど。
俺はヒヨコを迎えに行った。
「お待たせしました」
家から出てきたヒヨコは、また一段と可愛い。
ふわふわした、いかにも女の子っぽい服が、小さくて可愛いヒヨコに似合う。
「似合うよ」と本音を言うと、ヒヨコは照れたようにはにかんだ。
ダブルデートの行き先は、映画館。
観る映画は、ラブストーリー。
ヒヨコもアツシの彼女さんも楽しみにしている。
アツシたちとは映画館前で待ち合わせだ。
ヒヨコの手をはぐれたりしないよう、しっかり握る。
「あ、リクー!ヒヨコちゃーん!」
ヒヨコが呼ばれたくないはずなのに、笑顔でアツシに応じた。
俺も「おはよ」と向かう。
アツシも彼女さんも、すでに到着していた。